山登りの一節
じぶんってなに?
緑色の風のなかで生じ、踊ったのは
わたしの声だ。そして答え無き問い。
それはやまびことなり
はるか
息まいて
まるで宇宙を回ったかのようなキラキラした瞳で
身の程知らずに、また駆けていく。
いつか、時はため息をついて宇宙を見上げ、
風も止んでしまう。
きっとそのとき、私はいなくなるだろうけど
わたしが、わたしに帰ってくるまでは
とりあえず
とりあえず
信じて登るしかない
自分で。
さあ、また踏み込もう。
目に映る全ての物たちに捧げる一歩を