すぎー

主に散文詩を投稿。時々日記

欠片

時計の針がいつもよりゆっくり進むのは

 

昼下がりの授業

 

誰が切り分けたかも知れない

 

そんな基準の中で

 

何を変えたのだろうか

 

僕らは

 

何が変わっただろうか

 

僕らの

 

悠久の宇宙の歴史の中で

 

時は紡がれてきた

 

 

僕らはその中を落ちる刹那の雫

 

僕らは、時に試されている

 

そして共に生きてゆく。

 

 

終わり。

創造者はゆっくりと本を閉じて

ため息をついた。

愛するということー一連の季節の調べの中でー

滴が落ちるような刹那の中で君と出会った。

笑いながらボートを漕いだ。朝もやで前が見えない。でも平気だった。

そしていつか、次はないかもしれない恐怖を抱いた。

朝もやはいつしか霧となり、藤の花が咲き始める。

恐怖は幾度となく繰り返して雨となり、咲いたばかりの花を散らした。

 

今、僕はその花びらを必死に拾い集めている。

重力に気を付けながら。

風に気を取られて。

 

木漏れ日を絶やさぬように。

 

ここのところ、君を見つめる度にそんな気持ちになる。

一体全体、どうして僕は君を愛しているのだろう。

こんなにも。

重力

人待ち顔とも諦め顔ともつかない空模様の下で。

 

重たい荷物を背負った人々が

 

漂う。

 

揺られる。

 

僕はふとした時に空を飛んで

 

待ちきれなくなって空が撃ち出した弾丸に翼を貫かれる。

 

そんないつか

 

薄れゆく意識の中で

 

僕は、自分を取り戻した。

陸海空の気持ち

 

轟音を鳴らして

飛行機が飛んでいる

 

 

汽笛で空気を鳴らしながら

船が泳いで

魚も鈍色に跳ねる

 

私たちが見えて

 

虫まで鳴いている

 

鳴ってないのは私たち?

 

いや

 

私たちだって音を鳴らしてみたくなる

 

水平に

円く高く

 

この空に波を落としたがっている

 

 静けさに媚びてる訳じゃない

人はただ

感じられたら

 

訪れてくれる人がいて

互いに肩を抱いて

 

分かれば

 

それでいい

軋む部屋

張り詰めた

糸のように張り詰めた

その糸を

ふと引っ張られる

ちぎれそうだ

押されたり引かれたり

一本しかない糸なのに

そして軋む

水晶の外からそれを眺めている

そんな気持ちで

ハンドルを握っているようで

握られている僕は

アクセルを踏む

 

踏むことしか知らない、その足で。